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中学数学

最低限知っておくべき「文字式の表し方のルール」と「なぜ、ルールがあるのか」を、具体例を使ってわかりやすく解説!【中1数学・文字と式②】

リチャード

この記事では、

  • 文字式の表し方」のルールと、具体例が知りたい!
  • なぜ、「文字式の表し方」には、「ルール」があるの?

という方のために、

  • 最低限しっておくべき「文字式の表し方」のルールと具体例
  • なぜ、「文字式の表し方」には「ルール」があるのか

について、解説していきます!

文字式の表し方のルール」ですか、、

」などの、あまりなじみのない文字が出てきたなーと思ったら、

「こう書け!」というふうに、いきなり「書き方のルール」を勉強させられて、とまどいます、、

リチャード
リチャード

そうですよね、、

理由もわからず、「書き方のルールを勉強しろ」といきなり言われても、とまどいますよね、、

そこで、この記事では、最低限知っておくべきルールはもちろん、

「なぜ、文字式の書き方にルールがあるのか」という、

皆さんが気になることについても解説していきます!

最低限しっておくべき要点に絞って説明するので、

この記事を読むことで、

「文字式の表し方のルール」の本質を、最速で理解できます!

でもそもそも、なぜ」などの文字式を使うんでしたっけ?

リチャード
リチャード

それについては、前回の記事で、復習しましょう!

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リチャード
リチャード

それでは、始めていきましょう!

最初に知っておくべき
「文字式の表し方のルール」の重要ポイント

さっそく、「文字式の表し方」のルールをご紹介していきたいのですが、

その前に、ルールをみるうえで、知っておくべき重要なポイントをお話しします!

それは、「文字式の表し方」のルールの裏には、

なるべく記号(×、÷)を省略して、

「かけ算」や「わり算」をシンプルに書きたい!

という、思い(モチベーション)がある点です!

要するに、

「かけ算やわり算を書くときに、なるべく楽をしたい!」という思いから、

「文字式の表し方」のルールが生まれた

ということです!

なるほど、、

でも、そのせいで僕たちは、ルールを覚えなきゃいけないんですね、、

リチャード
リチャード

たしかに、覚えるのは大変ですよね、、

でも、一度ルールに慣れてしまえば、

とてもシンプルに、かけ算やわり算を書けるようになります!

つまり、これからご紹介する「ルール」は、皆さんの味方です!

このことを頭にいれたうえで「ルール」をみると、少しはとっつきやすくなるのではないでしょうか。

でも、そもそも、

なぜ、シンプルに、かけ算やわり算を書きたいんでしょうか?

リチャード
リチャード

それについては、少し長くなるため、

なぜ、「文字式の表し方」にはルールがある?

という節で、解説していきますので、少々お待ちください。

とにかく、まずは、ルールを知り慣れていくことが重要ですので、

さっそく、次から「文字式の表し方」のルールをご紹介していきます!

「文字式の表し方」のルール

さっそく結論からいうと、「文字式の表し方」のルールは次のように決められています!

文字式の表し方」のルール
  1. かけ算の記号(×)は、省略する

    例. \( 2 \times x = 2x \)

  2. 数字」と「文字のかけ算では、「数字」を前につける

    例. \( x \times 2 = 2x \)

  3. 「1」のかけ算は、省略する

    例. \( 1 \times x = x \)

  4. 文字」どうしのかけ算は、アルファベット順にならべる

    例. \( y \times x = xy \)

  5. おなじ「文字」どうしのかけ算は、指数をつかって表す

    例. \( x \times x = x^2 \)

  6. わり算(÷)は、分数をつかって、かけ算(×)に書き直す

    例. \( x \div 2 = x \times \frac{1}{2} = \frac{1}{2} x \)

指数ってなんだっけ?」という方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください!

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なんだか、たくさんルールがありますね、、

リチャード
リチャード

たしかに項目は多いかもしれませんね、、

ただ、どのルールにも、先ほどご説明した、

なるべく記号(×、÷)を省略して、

「かけ算」や「わり算」をシンプルに書きたい!

という考えが、根底にあることがわかると思います!

残念ながら、このルールは世界的に決められているため、

皆さんは、このルールを覚える必要があります。

そこでまずは、このルールに慣れるため、基本的な例題をみていきましょう!

「文字式の表し方」の例題

例題
  1. \( y\times 3 \times x \)
  2. \( (-1)\times x \times y \times x \)
  3. \( x\times x \times x \div(x) \) (ただし\( x\)はゼロではない)

【例題1】順番はどうなる?

例題1

\( y\times 3 \times x \)

例題1は、次のように考えることができます!

例題1重要な点は、

「数字と文字の順番を、ルールどおりに並べられるか」

ということだけです!

文字数字では、数字を先頭にもっていき、

文字どうしでは、アルファベット順に並べればいいんですね!

また、かけ算を省略することで、

たしかに数式がスッキリしましたね!

リチャード
リチャード

おっしゃる通り、

文字式の表し方のルール」を守れば、

かけ算をシンプルな形にまとめられることがわかると思います!

【例題2】(-1)と累乗の扱いはどうなる?

例題2

\( (-1)\times x \times y \times x \)

例題2は、次のように考えることができます!

例題2は、「(-1)のかけ算や、指数をどう扱うか」という問題です!

(-1)のかけ算に関しては、「負の数のかけ算」の記事で学んだように、

(マイナス)×(プラス)のかけ算の符号は、(マイナス)になる

ことと、今回のルールにある

「1」のかけ算は省略できる

ことを使えば、(-x)という形にまとめることができます!

リチャード
リチャード

ここで、重要な点は、

(-1)をかけ算すると、

「かけられたもの」の符号がひっくり返っていること

です!

あ、ほんとうですね!

の符号は、もともとプラスだったのに、

(-1)をかけ算したら、(-x)となって、正反対の符号になっています!

なぜ、こんなことが起きるんでしょうか?

リチャード
リチャード

理由としては、「負の数のかけ算」の記事で学習したように、

マイナスの数にマイナスをかけるとプラスになる一方、

プラスの数にマイナスをかけるとマイナスになるからです!

さらに「1」という数字は省略できるため、

あたかも元の符号をひっくり返したようにみえます!

ポイント

(-1)をかけると、

かけられたもの」の符号がひっくり返る

次に、指数の取り扱いについては、「累乗と指数」の記事を見ていただければ大丈夫かと思いますが、

累乗があったとしても、アルファベット順に並べるということは注意です!

【例題3】文字式のわり算はどうなる?

例題3

\( (-1)\times x \times y \times x \)

最後に、例題3は次のように考えることができます!

例題3重要な点は、「文字でわり算したらどうなるのか」という点です!

リチャード
リチャード

まずは、文字ではなく、ふつうの「数」のわり算を思い出してみましょう!

ふつうの「数」のわり算の場合、かけ算に書き直すにはどうすればよかったでしょうか?

わる数」の「分子」と「分母」を入れ替えた分数を使えば、

わり算かけ算に書き直せます!

リチャード
リチャード

そのとおりです!

例えば、÷2は、×1/2 に書き直せるんでしたね。

実は、「文字」でわる場合も、まったく同じです!

例えば、÷xは、×1/x に書き直すことができます!

ポイント

「文字」でわり算する場合、「数字」でわり算するときと同様に、

わる数」の「分子」と「分母」を入れ替えた分数(逆数)を使えば、

わり算かけ算に書き直すことができる!

ただ注意として、文字でわる場合は、文字がゼロでないかのチェックが必要です。

なぜなら、数学では、

ゼロでわること、例えば1/0というのは、NG」という決まりがあるからです。

このことは、これから先、文字式を使っていくうえでとても重要なので、

ぜひ覚えておきましょう!

ポイント

数学では、「ゼロ」でわり算するのは、NG

リチャード
リチャード

では、「文字式の表し方のルール」に慣れてきたところで、

最後に「なぜ、文字式の表し方には、ルールがあるのか

について解説していきます!

なぜ、「文字式の表し方」にはルールがある?

結論から言ってしまうと、

「文字式の表し方」にルールがあることの、最も深い理由は、

解決すべき複雑な問題」をなるべくシンプルな形にしたいから

です!

この記事の冒頭で、「文字式の表し方のルール」には、

なるべく記号(×、÷)を省略して

「かけ算」や「わり算」をシンプルに書きたい!

という考えが、根底にあるとお話ししました!

でも、そもそも、

なぜ、かけ算やわり算をシンプルに書きたいんでしょうか?

リチャード
リチャード

その答えは、前回の記事でご紹介した、「文字式をつかう理由」である、

解決すべき複雑な問題を、

数式のかたちで整理して、考えやすくしたい

というところにあります!

つまり、まとめると、

複雑な問題を解決するために、

その問題を数式のかたちで整理することが必要!」

⇒「数式をさらにシンプルにするために、かけ算やわり算を省略しよう!

という流れになります!

すみません、まだぼやっとしていて、よくわからないです、、

リチャード
リチャード

そうですよね、、

前回の記事の「問題」を使って、具体的にみてみましょう!

具体的にどんな問題だったかは、これからの話には関係ありませんが、

気になる方は、以下の記事をご覧ください!

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具体例をとおして、理解しよう!

前回の記事の「問題」では、

以下の数式をみたすようなを見つければ、それが答えだという話をしました!

\( 1500+1000\times□=5500 \)

でも、そもそも「数式をみたす」ってどういうことですか?

リチャード
リチャード

今回の場合、「数式をみたす」というのは、

イコール(=)の左側と右側の数字がおなじになることをいいます!

イコール(=)というのは、「同じ(等しい)」ことを表す記号なので、

イコール(=)でつながっている左側と右側が同じでないと困る

というわけです!

ちなみに、イコール(=)等号とも呼ばれ、

イコール(=)の左側左辺右側右辺と呼びます!

この言葉は、これから非常によく使うので、覚えておきましょう!

ポイント

数式をみたす」というのは、

イコール(=)の左側と右側の数字がおなじになることをいう

ここで、「」と「」のどちらも、

分からないものを、とりあえず文字として置いたもの」という意味では同じものなので、

今回の記事の内容に合わせて、「□」を「x」に置き換えておきましょう

つまり、

\[ 1500+1000\times x=5500 \]

をみたすようなを見つければ、それが答えになります!

言い換えると、

イコール(=)の左側(左辺)右側(右辺)が同じになるような、

xに入る数字をみつければOK!

ということです!

では、実際にそのようなを見つけてみましょう!

xを見つける方法1】数字を1つずつ入れていく

xをみつける1番単純な方法は、

数字を1つずつに入れていき、右辺と左辺が同じかチェックする方法

です!

ここで「文字(x)に、数字をいれること」を代入と呼び、

代入して計算し、得られた数」を式の値といいます!

ポイント

文字に、数字をいれること」を代入と呼び、

代入して計算し、得られた数」を式の値という

例えば、\( x=1 \)として、xに1を代入してみましょう!

そうすると、左辺は、\( 1500+1000\times 1 =2500 \) (式の値)となります。

一方、右辺は、\( 5500 \)なので、左辺と右辺は同じではないことが分かります。

つまり、\( x=1 \)ではないということです!

このように、「xに1つずつ数字をいれて、左辺と右辺をチェックしていけば、

いつか、数式をみたす数字に出会えるのでは?」というのが1つ目の考え方です!

でも、こんなの時間がかかりすぎませんか?

リチャード
リチャード

おっしゃる通りです!

普通は、次でご紹介する「一発でxをみつける方法」を使います!

xを見つける方法2】一発でみつける

この方法では、次のように考えて、をみつけていきます!

詳しく解説すると、次のような順番で考えていきます!

\(1000\times x=A\) とおく

ここで重要なのは、\(1000\times x=A\)とおくことで、

\(1000\times x\)を1つの「かたまり」として考えている点です。

\(A\) にあてはまる数字は、4000しかないことがわかる

\(A=4000\)とすれば、

\(1500 + A=5500\)という数式の左辺と右辺が同じになることがわかります。

\(1000\times x=A\)と置いていたことを思い出す

STEP2で、\(A=4000\)ということが分かったので、

あとは、「\(1000\times x=4000\)という数式をみたすxを見つければよい」ということが分かります。

\(x\)にあてはまる数字は、4しかないことがわかる

\(x=4\)とすれば、\(1000\times x=4000\)の左辺と右辺が同じになるとわかるため、

答えは4だと求められます。

この考え方で重要な点は、

\(1000\times x\)を1つのかたまりとして考え、\(A\)と置いた点

です!

こうしたことで、\(1500 + 1000\times x=5500\)というもともとの数式を、

\(1500 + A=5500\)というさらにシンプルで、考えやすい形にすることができました!

その結果、「わからないもの」である\(A\)や\(x\)に何の数字が入ればいいか

分かりやすくなり、問題を解くことができたというわけです。

たしかに、\(1500 + A=5500\)という数式だったら、

\(A\)に何の数字が入りそうか、簡単にわかりますね!

リチャード
リチャード

そうですよね!

このように、問題を解くときには、

かけ算している部分を「1つのかたまり」とみなして、

問題を解きやすいようにシンプルにしていくこと

が重要となります!

ポイント

かけ算している部分を「1つのかたまり」とみなせば、

数式をシンプルにできるため、問題が解きやすくなる!

でも、今回みたいに、

毎回「かたまり」を\(A\)と置くことは、面倒な気がします、、

リチャード
リチャード

そうですよね、、

そこで、かけ算記号(×)を省略するなどして、

なるべく、かけ算している部分を「1つのかたまり」のように見せる工夫をします!

それが、この記事でご紹介した「文字式の表し方のルール」というわけです!

以上のことをまとめると、

かけ算している部分を「1つのかたまり」とみなすと、問題が解きやすくなる!

⇒ かけ算記号(×)などを省略して、

 「1つのかたまり」として考えられるようにしよう

という流れになります!

話が長くなってしまいましたが、

「なぜ、文字式の表し方にルールがあるのか」が、なんとなく分かってもらえたら嬉しいです!

まとめ|最低でも覚えてほしいこと

この記事では、

  • 最低限しっておくべき「文字式の表し方」のルールと具体例
  • なぜ、「文字式の表し方」にルールがあるのか

について解説しました!

まず、「文字式の表し方のルール」は、次の通りでしたね。

文字式の表し方」のルール
  1. かけ算の記号(×)は、省略する
  2. 数字」と「文字のかけ算では、「数字」を前につける
  3. 「1」のかけ算は、省略する
  4. 文字」どうしのかけ算は、アルファベット順にならべる
  5. おなじ「文字」どうしのかけ算は、指数をつかって表す
  6. わり算(÷)は、分数をつかって、かけ算(×)に書き直す

残念ながら「文字式の表し方のルール」は、数学における決まりのようなものなので、

とにかく慣れて、覚えていくしかありません

しかし、一回慣れてしまうと、手放せなくなるくらい便利なものになってきます!

これからもどんどん使っていきますので、ぜひ、たくさん使って覚えていってください!

次に、「文字式の表し方にルールがある理由」は、

 記号(×)などを省略し、かけ算部分を「1つのかたまり」とみなすことで

解決すべき複雑な問題」を、なるべくシンプルな形にしたいから

でしたね。

これは、「文字式の表し方」を学習するときのモチベーションにもなりますので、ぜひ頭にいれておいてください!

また、この「なぜ、文字式の表し方にルールがあるのか」という節で、

問題を解く(数式をみたすようなxを求める)」ということをやりましたが、

実は、あの数式は方程式と呼ばれており、

次に学習する「方程式」という分野で、解き方を詳しく勉強していきます!

あれ、でも、今回の「問題」では、もう解けてしましたよね?

リチャード
リチャード

おっしゃる通りです!

みなさんは、もうすでに、「方程式」を解いてしまいました!

つまり「方程式」というのは、いっけん難しそうな名前ですが、

中身はそんなに難しくないということです!

ぜひ自信をもって、これから先の分野に進んでいってください!

そういわれると、なんだか自信がついてきました!

最後に質問なのですが、今回は、

数式をシンプルにするために、

かけ算やわり算の部分を、1つのかたまりとしてまとめる

というお話でしたが、

たし算やひき算をまとめる」ということはできないんでしょうか?

リチャード
リチャード

結論から言ってしまうと、「同じ文字をもつ部分」であれば、

たし算やひき算をまとめることができます!

ただ、詳しく説明するためには、

1次式」や「同類項」といった考え方を知る必要があります!

そこで、次回の記事では、

1次式」や「同類項のまとめ方」について解説します!

数式だけみると難しいですが、

今回の記事ように、なるべく図解を使って、

直感的に理解できるように説明しますので、ぜひご覧ください!

次回の記事
1次式ってなに?「同類項のまとめ方」や「なぜ、まとめられるのか」についてわかりやすく解説!【中1数学・文字と式③】
1次式ってなに?「同類項のまとめ方」や「なぜ、まとめられるのか」についてわかりやすく解説!【中1数学・文字と式③】

参考文献

この記事を書くにあたっては、以下の書籍も参考にしています。

学校で習う順序とはまったく違うアプローチで、

本質をおさえて、中学数学を最速で理解する」ことをコンセプトにした本であるため、

あまり時間はないけど、中学数学の要点だけ抑えて、学び直したい!

という学生や社会人の方に、非常におすすめです!

正直に言ってしまうと、このブログを見なくても、

この本さえ読めば、中学数学の本質は理解できます、、

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リチャード
リチャード
会社員
中学・高校では数学が苦手でしたが、
科学が好きだったため、
大学の物理学科に入るべく、数学を猛勉強。

その結果、なんとか物理学科に合格し、
そのまま大学院まで進学。
最終学歴は、物理学の修士号です。

数学が苦手だった経験をいかし、
私と同じように数学に苦しんでいる方の役に立てればと思い、
わかりやすさとイメージを重視して、
このブログを書いています。
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